医師・医学生署名

止めよう!医療崩壊
地域医療の再生を求める医師・医学生の請願署名

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 2008 年7月末、本田宏埼玉県済生会栗橋病院副院長(当時)ら5氏により「医療再生を求める国会請願署名」が、全国の医師と医学生に対して提案されました。
 この署名活動は、医療費抑制策により引き起こされた医師の絶対的不足と医療崩壊を食い止め、今こそ医療再生へと舵を切るため、日本の医師と医学生が大同団結し、必要な財政措置を求める断固たる意思表示として提起されたものです。
 またこの活動には、医療崩壊に不安をもつ国民に向け、多くの医師・医学生が一致して行動し始めたというメッセージを発信する意味が込められています。
 協会は、この署名活動に県内病院の勤務医師・研修医・医学生、そして開業医などすべての医師・医学生が参加できるよう、最大限の努力を払うものです。
 

県内医療5団体の代表が呼びかけ人に

 医療費抑制により引き起こされた医師の絶対的不足と医療崩壊を食い止め、今こそ医療再生へと舵を切るため、本田宏氏らが提起した「医師・医学生署名」への協力を、県内医療界の著名な方々が呼びかけています。

富山県医師会  会長(当時)  福田 孜

 20年以上にわたって国が進めてきた医師数・医療費の抑制策が、今日の「医療崩壊」をもたらしました。
 県民が望む安全な、良質な医療を行っていくには、財源に裏打ちされた医師数の増加が絶対に必要です。医師の増員を加速し、その養成にかかわる教育体制の拡充の大切さを富山県医師会も主張しています。
 今回の署名活動に多くの方々のご賛同とご協力をお願いしたします。

 

富山大学医学部  学部長(当時)  宮脇 利男

 市民は医療を安心して受けられる体制を求めています。そのためには医療の中心的役割を担う医師が元気でなければなりません。しかし、地域では医師不足が進み、勤務医は疲れきっています。これでは市民は不安です。また、医療に希望がもてません。今、勤務医の過重労働解消や医師養成数の増員に向け医師のみならず医学生自身も立ち上がる時です。

 

 富山県公的病院長協議会   会長   泉 良平

 社会共通資本である医療の根幹が揺らいでいます。医療費の過ぎた抑制が地域医療の破綻を招いています。医療崩壊が目前にある今、これまでサイレントマジョリテイとして声をあげなかった医師が一致団結して、国民の健康を守るために異議を唱えねばなりません。医師自らの署名活動への取り組みが、国民の心を動かすと信じます。

 

 全日本病院協会   県支部長  横田 力

 医師の不足問題は、研修医制度の発足前より判っていたのではないかと思う、と申すのは、小生の知っている複数の公的病院の院長から危惧の声を聞いていたからである。
 第一線医療の現状を全く知らず、わからない文科省と厚労省、この縦割り行政の狭間に生まれた一つの異形の産物と言えるだろう。 今日の医療崩壊といわれる現状は、厚労省の考える小手先の改善策では到底通用しないことと知るべきだ。医療と福祉を一体化した医療福祉省の様なものを新たに作って医療・社会保障の財源を大幅に確保するとともに、国全体で取り組まなければ解決しない問題であろう。 

富山県保険医協会    会長 矢野 博明

 県民の医長と福祉を守ることを活動の基軸としている協会は、第一線の保険医の立場から医師不足による地域医療の崩壊に懸念を述べてきました。
 医師の過重労働や医療事故が社会問題となっているなか、地域住民に満足のできる医療体制が供給できるよう活動していくことは私どもの責務であります。症状が悪化した患者の受け皿となる病院があってはじめて、病診連携が進み、地域医療を守ることができます。
 保険医協会は今回の請願署名に賛同し、保険医の皆様をはじめ医学生諸君にお願いするものです。

 

署名に託された切実な声

本田宏氏に署名を手渡す富山県医師会の福田会長(当時)

●急増する仕事量のせいで、勤務医は疲弊しています。また、夜遅くまで多くの医師が働いても病院が赤字というのはおかしいと思います。これらを改善できるシステムの構築をお願いいたします。

●総理大臣から社会常識のない人たちと堂々とレッテルを貼られている医師たちです。まず総理の理解を願い、駄目なら総理・政権党を変えましょう!

●医師の法的立場の保護を早急に求めます。医者の数を増やしても、訴えられて犯罪者にさせられるのでは、産科・小児科など足りない科の医者は増えません。定期検診を受けない妊婦の責任は問われず、ハイリスクのお産を手当てした医者が犯罪者にさせられる現在の状況には全くついていけません。

●自分の限界以上に頑張っても、それ以上に要求される労働や成果に疲弊しきっています。定年を迎える前に身も心も崩壊するような気がします。

●医学教育、医師研修に必要な人材の適正配置を望みます。学部定員増が行われても大学職員数が増えなければ、多忙な臨床業務との狭間で魅力的な教育が行えません。

 ●私は現在、日雇いを日々更新するという労働条件で、しかも週4日分しか給料をもらえません。(実際にはほぼ毎日仕事をしています)大学病院の労働条件は劣悪です。診療報酬が不当に低すぎるためと思われます。大学病院は我々のような無理やり安価な条件で仕事をさせられている人間の力によって運営されています。

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