【第二部】 要介護度の高い患者の症例
朝日町・大菅歯科医院院長 大菅 明
◆症例4
88歳女性 主病:アルツハイマー型認知症、糖尿病、高血圧、狭心症 要介護4 主訴:義歯破損
かなり認知症が進み、意思疎通が困難な患者。義歯を床に落とす癖があり、短期間に修理が続いたため、今回新製することとなった。
旧義歯をトレイ代わりに使い、印象材を盛る。訪問診療ではかかる手間をできるだけ省くことが重要。
義歯の印象を取るにあたり、1人が頭を抱え、もう1人が手を抑え3人がかりで行なう。
居宅で重度の患者の口腔ケア
保健師 大菅 直美
◆症例5
89歳女性 主病:廃用症候群、認知症、大腸がん 要介護5 主訴:口腔ケア希望
居宅で療養する要介護度の高い患者。四肢の拘縮が進み、ベッド上の体位変更もままならない。この日は吸引機能付きのモアブラシを使い、吸痰しながら口腔ケアを行なった。
施設入所者の口腔ケア
歯科衛生士 上田 美枝子
◆症例6
90歳女性 主病:くも膜下出血 要介護5 主訴:口腔ケアをさせてくれない
施設で療養する女性。口腔ケアの回数を重ね、「じゃんけん」でコミュニケーションをとり続けるうちに、なんとかケアを受け入れてもらえるようになった。
2012.11.15 とやま保険医新聞