2013「ゲン」上映会と被爆体験

8/11 アニメ「はだしのゲン」上映と被爆体験を聞く会 を開催

16:会場金井挨拶日時 2013年8月11日(日)10:00~12:30
会場 富山電気ビル 5F 中ホール 

 8月11日、核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会(以下反核医師の会)、富山県被爆者協議会、「はだしのゲン」をひろめる会・富山準備会の三団体の共催で、アニメ「はだしのゲン」上映会と被爆体験を聞く会を開催しました。
 会場となった富山電気ビルは中学生以下の子ども25名を含む、146名の参加者でいっぱいになりました。司会を反核医師の会の小熊清史世話人副代表が務め、主催団体を代表して反核医師の会の金井英子世話人代表が挨拶をしました。

 悲惨な状況の中でたくましく生きるゲンに共感
 アニメは、作者中沢啓治氏の体験に基づく原爆の惨禍や当時の時代背景・世相風俗を現しながら、主人公のゲンたちが戦後をたくましく生き抜く姿を描いたマンガ作品です。ゲンを中心とした中岡家の日常から始まり、原爆の投下とともに父・姉・弟を失い、ゲンの目を通して目を背けたくなるような惨状が映され、亡くなった妹のために灯籠を川に流すシーンで締め括られています。  会場では子どもたちがゲンの戦後の悲惨な状況をたくましく生き抜く姿を食い入るように見つめ、あちこちで多くの参加者が涙を流し鑑賞していました。
 アニメ上映後、県被爆者協議会会長代理の田島正雄氏、会員の岸川義一氏と柴田政一氏が広島での体験を話されました。

「地面は熱く焼けていた」 「ゲンはまさにその通り」
 田島氏は広島県江田島の陸軍暁部隊に所属、原爆の投下後ただちに命令が出てその日のうちに広島湾の宇品港に到着しました。市中に向かうにしたがって民家は全壊、川には数多くの死体が浮かび皮膚が青色に変わっている姿が無残。爆心地近くの地面は熱く焼けていて至るところで負傷者が呻いていました。露出した体は焼けただれ、手袋がないので素手で手足を持てばズルズルと皮膚がすべりむける。休むひまなく遺体を運搬し夜は遺体とともに野営したとのことでした。
 柴田氏、岸川氏はともに「さきほどの映画はまさにその通りだ。私らが見たヒロシマの姿そのものだ」と力をこめて断言し、「はだしのゲン」を多くの人に見てもらいたい、自分たちは高齢であとわずかしか生きられないが、悲惨な戦争が起きないよう、二度と核兵器が使われないよう頑張りたい、と述べました。
 「はだしのゲン」をめぐっては、松江市教委の閉架措置とその後の「撤回」に見られるように多様な意見がありますが、原爆の悲惨さや戦争の愚かしさを伝え、その中でたくましく生きるゲンの姿は、ますます広がっていくと思われます。(詳しくは会報をご覧ください)

組写真

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲンひろめる会が今年の冬にイベントを

アニメ「はだしのゲン」上映会とゲンの魅力を語る会

日時  2013年12月8日
      午前の部 10:00~12:00 はだしのゲン
      午後の部 13:30~15:30 はだしのゲン2
会場  富山県呉羽青少年自然の家
参加費 大人500円 中学生以下100円 *会場準備のため事前の申込みをお願いします
主催  「はだしのゲン」をひろめる会・富山準備会
後援  核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会

 著者の中沢啓治氏は昨年12月に死去しました。準備会では氏を偲びこの企画を計画しました。
 私たちは、「『はだしのゲン』を読んで(またはアニメを見て)、優しく、たくましく、かしこい子どもに育てよう」を合い言葉に、2013年3月31日から活動を始めました。ゲンが被爆という過酷な環境の中で、不良仲間を思いやったりできる「優しさ」を忘れず、貧困に負けない「たくましさ」を持ち、どのように生きていくか知恵をしぼる真の「かしこさ」を身につけ成長していく姿を描いているからです。
                          申込みチラシはこちら

今よみたい本 「はだしのゲン」

ゲン1巻表紙1 広島で被爆した少年がたくましく生きる姿を描いた漫画「はだしのゲン」。松江市教育委員会が「発達段階の子どもにとって、一部の表現が適切かどうか疑問」などとして、閲覧の制限を市立小中学校に求めていたと知り、約30年ぶりに読みたくなった。
 書店へ行くと品切れで図書館は貸し出し中。発行元が増刷を決める人気ぶりに、同じ思いの人が多いと驚いた。
 周囲に聞くと、昔読んだ記憶を口々に語る。「親類の家で読んで、広島を訪ねようと決めた」「病院の待合室で読んだ」。筆者も父の本棚で見つけて読んだ。記憶の鮮明さが作品の力を物語る。
 原爆で倒壊した家の下敷きとなった父と姉、弟の苦痛にゆがむ顔を前に、迫る猛火から逃げるよう父に促されたゲンが「いやじゃ」と泣き叫ぶ場面がまず思い浮かぶ。
 著者が自らの体験に基づいて過酷な現実を徹底して描いていることで「しっかり生きろ まけるな元!」という最期の別れ際の父の言葉を守るゲンの強い生き方がさらに輝き、胸に迫る。
 この漫画を持ち帰ると、小学生の息子と娘が食いついた。「ちょっと怖い」と言いながら読んでいる。陽気なゲンの型破りな活躍が面白いらしい。
 麦は踏まれて強くなる。生きるための強さを学ぶためにも、多くの子どもに読んでほしい名作だ。(竹) 北日本新聞 9月1日付より
 
                         

 

 *以下は8/11の事前宣伝の内容です                             

第1部 10:00~11:30    「はだしのゲン」上映会

 
「はだしのゲン」は、作者中沢啓治氏の実体験に基づく原爆の惨禍や当時の時代背景・世相風俗を現しながら、主人公ゲンたちが戦後をたくましく生き抜く姿を描いたマンガ作品です。
 アニメでは、ゲンを中心とした中岡家の日常から始まり、原爆の投下とともに父・姉・弟を失い、ゲンの目を通して目を背けたくなるような惨状が映され、亡くなった妹のために灯篭を川に流すシーンで締め括られます。

 優しく、たくましく、かしこい子どもを育てるアニメです。
         「はだしのゲン」をひろめる会・富山準備会 

 第2部 11:40~12:30     被爆体験を聞く会

叫び002

 

 夜明けに辺りが明るくなって判りました。横の川には数多くの死体が浮かんでいる。体が倍くらいにふくれ、皮膚は青色に変っていて実に無残でした。
 爆心地に近づけば辺り一面は焦土と化し、地面は熱く焼け、進入出来ない有様です。道路には無数の死傷者であふれ、露出した体は焼けただれ、皮がむけ肉がむき出している。手足を持てば「ズルズル」と皮膚がすべりむける。私達は手袋もなく素手で作業を行いました。
                    (85歳男性・富山市)

                      富山県被爆者協議会

 

 3団体で共催します

富山県被爆者協議会

ふたたび被爆者をつくらないために

 広島、長崎に投下された原子爆弾は、爆風、熱線、放射線によって無差別に多くの市民を殺傷しました。生き残り、老齢化し、孤独の日々を過ごす被爆者にとって、生活そのものが不安と病気との闘いですが、これからの若い世代に原爆被害の実相を語り継ぎ、平和を願い、全力を尽くしたいと思います。  それはこの地獄の苦しみを二度と体験させてはならないという強い願いからです。
■会長   小松 輝孝
■会長代理 田島 正雄  連絡先 076-478-1674

NHK田島さんと3人合成

 (8/6NHKニュースより)

「はだしのゲン」をひろめる会・富山準備会

優しく たくましく かしこい 子どもに育てよう

 みなさん、「はだしのゲン」を知っていますか。作家は昨年亡くなった漫画家・中沢啓治さんです。1973年に「週間少年ジャンプ」に連載されてから、子どもたちの圧倒的支持を得て、1年半連載されました。その後、「はだしのゲン」は汐文社から全8巻が発行され、全国の多くの小学校図書室や市町村の図書館に備えられるようになりました。そして日本のみならず18カ国語に訳され、愛読されている世界的なベストセラーになりました。テーマは「原爆」そして「平和」。作者自身が被爆者であり、自らの体験を「ゲン」という少年に託し、たくましく生きる様子を渾身の力を籠めて描いています。

 私たちは、「『はだしのゲン』を読んで(またはアニメを見て)、優しく、たくましく、かしこい子どもに育てよう」を合い言葉に、2013年3月31日から活動を始めました。ゲンが被爆という過酷な環境の中で、不良仲間を思いやったりできる「優しさ」を忘れず、貧困に負けない「たくましさ」を持ち、どのように生きていくか知恵をしぼる真の「かしこさ」を身につけ成長していく姿を描いているからです。

 準備会では、「はだしのゲン」の漫画(全10巻)の販売、アニメ(前編、後編)の上映、紙芝居の公演を通して活動を行っています。

■代表   早川 隆志  連絡先 076-436-6675

後援  富山県保険医協会が後援しています