税制改正の動向と確定申告のポイント
2月10日(水)、恒例の経営税務講習会を富山電気ビルで開催し、三十二名の参加がありました。以下、講師の協会顧問税理士・橋本邁氏のお話を要約してお伝えします。
平成27年を振り返ると、私の関与先においては税務調査数は少なく結果も良好だったように思う。医療経営の動向としては、医科の75%が増益の一方で歯科は40%に留まった。歯科の厳しさは長期的な傾向だ。
最近の経済動向として円高と日銀のマイナス金利の影響が出てきている。歯科の新規開業で地銀3行が競争し、驚くような金利が提示された。金額も以前なら年収の1.5~1.8倍が借り入れ限度だったが、はるかに超えた。
消費税が平成29年4月1日より10%となることは、正式には通常国会を待たなければならない。しかし株下げ、円高、マイナス金利と悪い材料が続き、経済失速は避けられないのではないか。今の政権なら「8%凍結で衆参同時選挙」の可能性もある。
所得税でちょっといい話を。100万円未満の美術品がこれまで資産計上だったものが今年に限って償却をスタートできる。ただし27年1月以前に購入したもの。来年はできないのでワンチャンスだ。また減価償却の変更があった。建物付属設備、構築物は定率法を使えなくなった。これは28年4月1日の取得から適用される。
相続における公正証書と遺言の有効性について。最近のケースでも、これらのおかげで3人兄弟の3男に60%残すことがトラブルにならなかった。大事なことは遺留分の侵害がない程度の割合にすることと先生が元気なうちに作成すること。一度作っておけばその後の変更は簡単にできる。
最後に保険医年金の優位性を強調したい。銀行の預金金利が限りなくゼロになる時代、リスクを最小限にしつつ最大のバックを求めるなら協会の年金が1番。年に一回来る残高通知を見ると利息が一桁違うのにびっくりするのではないか。
*以下は2/10の事前案内の内容です
税制改正の動向と確定申告のポイント
~先生方からの質問で多い順ベスト5~
前半は、2015年に行われた税制改正と今後予定されている税制改正の解説です。後半は、「買い取りかリースか」「同窓会や医師会の忘年会などは経費になるのか」「専従者給与は何を基準に?」など、関与税理士が日頃先生方から受ける質問のうち、特に頻度の多い事項について解説します。
講師 協会顧問税理士 橋本 邁 先生
日時 2月10日(水)19:30~
会場 富山電気ビル 2階202号室 富山市桜橋通り3-1
※駐車場は、電気ビルタワーパーキング、または河口ビル駐車場が便利です
申込は、電話、FAXまたはメールにて