医療職・介護職のための死生学講座
~終末期の患者と家族を心身両面からどう支えるか~
日にち 2014年11月3日(月・祝)
場所 ボルファートとやま 2F 真珠の間
対象者 医療・介護関係の方々 参加費無料
11月3日、ボルファートとやまにおいて、富山県在宅医会主催の秋の研究・交流会が開催され、当日は在宅医療に携わる医師や看護師等230人が参加しました(協会後援)。
今回は、今後高齢多死社会を迎える中「医療職・介護職のための死生学」をテーマに企画され、特別講演では東京大学名誉教授(宗教学、死生学)の島薗進氏が「現代日本人の死生観とスピリチュアルケア」と題して講演。かつて親族や地域社会でなされていたケアが医療・福祉のスタッフに委ねられる状況の中で、震災を契機に模索が始まった宗教者と医療介護従事者が協働したケアの取り組みについて紹介しました。また、富山市民病院神経内科の林茂氏が「変性疾患患者の終末期への対応」としてALS等神経難病の患者・家族への告知、予後説明の難しさやその後の対応について、ご自身の診療経験を交えてお話されました。
講演後に開催されたシンポジウム「余命少ない患者と家族の心情にどう寄り添うか」では、村上望氏(病院医師)、佐藤伸彦氏(在宅医)、美濃一博氏(特養配置医)、村井眞須美氏(訪問看護師)、中山信子氏(ホームヘルパー)の5人のシンポジストから、日頃の診療・看護・介護等において何を大切にして患者・家族に寄り添っているかについて発言が続きました。
参加者からは「学んだことのない分野の話でとまどいもしたが新鮮だった。理解するためにこれからも勉強したい」「患者・家族に寄り添うにはその方の生きてきた人生を大切にするとともに、ケア側は連携していくことが大切」といった声が寄せられました。
研究会終了後には懇親会が開催され、県内各地域での状況等について情報交換が行われました。
特別講演 午後13:30~15:15
現代日本人の死生観とスピリチュアルケア
~「千の風になって」「おくりびと」への共感を手がかりに~
講師 東京大学名誉教授(宗教学、死生学)
上智大学神学部特任教授・グリーフケア研究所所長 島薗 進 氏
講演 午後15:15~15:45
変性疾患患者の終末期への対応
講師 富山市民病院神経内科 林 茂 氏
シンポジウム 午後15:45~17:30
余命少ない患者と家族の心情にどう寄り添うか
シンポジスト
病院医師 村上 望 氏 (金沢医科大学氷見市民病院)
在宅医 佐藤 伸彦 氏(ものがたり診療所)
特養配置医 美濃 一博 氏(みのう医科歯科クリニック)
訪問看護師 村井 眞須美 氏(南砺市訪問看護ステーション)
ホームヘルパー 中山 信子 氏(北陸メディカルサービス八尾営業所)
座長 矢野 博明 氏(矢野神経内科医院)
情報交換会 午後17:30~19:00頃
共催 富山県在宅医会 大塚製薬株式会社 株式会社大塚製薬工場