2012.3.15  講演会「低線量の長期被曝の影響と課題」 講師 松井英介氏

2012年 放射線学「補修」授業講座

 ECRR(欧州放射線リスク委員会)のバズビー氏は、「日本政府が年間20ミリシーベルトまでは安全と主張しているのは言語に絶するほど間違っている」と述べています。
 一方、英オックスフォード大名誉教授のウェード・アリソン氏は次のように断言します。「ICRP(国際放射線防護委員会)の年間20ミリシーベルトはあまりにも厳し過ぎる。私は1回きりなら100ミリ、複数回なら月間100ミリ、生涯を通じては5000ミリシーベルトを提案する。これでもガンの放射線治療で健康な細胞が浴びる月間線量の200分の1に過ぎない」
 このように甘いと言われるICRPの基準値をめぐっても大きく意見が分かれている中、私たちはどう考えていったらよいのでしょうか。

 低線量の長期被曝の影響について、医療者として市民・患者から問われたときに正しく答えることができるよう企画しました。

低線量の長期被曝の影響と課題
~フクシマ事故を受け我々はどう対処すべきか~

■と き   3月15日(木) 午後 7:30~9:30 
■ところ   名鉄トヤマホテル 3F薫風の間
■参加対象 やや専門的な内容です
■参加費  無料
■共催:核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会
      富山県保険医協会

■講 師   松井 英介 先生

1938年生まれ。1964年岐阜県立医科大学卒業、元岐阜大学医学部助教授(放射線医学講座)。現在、岐阜環境医学研究所所長。専門:呼吸器疾患の画像および内視鏡診断と治療、肺がんの予防・早期発見、集団検診ならびに治療。 

松井先生は、「内部被ばくを無視してきたICRPに対し、ECRRは『内部被ばくモデル』である核施設白血病、チェルノブイリやイラクの子どもたちをあげ、線量限度、許容リスクを低く設定している。日本政府は今回の原発事故による被ばくを、ICRPに追随して高く線量限度を設定している」と批判しています。

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