ヒロシマ原爆の実相を語りつなぐ
映画「父と暮せば」上映と 被爆者の講演のつどい
7月 31 日、核兵器廃絶をめざす富山医師・医学者の会(以下、核兵器廃絶医師の会)は、映画「父と暮せば」上映と被爆体験を聞く会を開催しました。この企画には、富山県被爆者協議会と富山県保険医協会が後援しました。会場となったタワー111スカイホール には132人が訪れ、 71 年前の原爆投下の悲惨な実相と向き合いました。
司会を核兵器廃絶医師の会の小栗絢子世話人副代表が務め、主催団体を代表して金井英子世話人代表が挨拶をしました。
金井代表は、今年5月にアメリカのオバマ大統領が広島を訪問、哀悼を示すスピーチをしたことに触れ、 広島で被爆した亡き父が知ったらどう思うかと考えた、私にとっては大きい出来事だったと述べました。 また、原爆がいかにむごいものかを改めて胸に焼き付け、核兵器廃絶と平和を共に目指していこうと訴えました。
核兵器のない世界の実現を
映画上映後に行われた被爆者の講演のつどいでは、3歳の時に広島で被爆し、今春に富山から広島に移り住んで語り部として活動している飯田國彦氏が体験を語りました。原爆が落とされた日、飯田氏は爆心地から900m離れた母の実家にいて爆風で倒れた建物の下敷きになったこと、1カ 月後に母と姉が亡くなり原爆孤児になったこと、その後自身は6歳まで生死の境をさまよい、現在も脳腫瘍があるなど多くの病に苦しんできたと話しました。
また、オバマ大統領の広島訪問・スピーチについては、現職大統領が被爆者へ想いを寄せたり、犠牲者の数をこれまで7~8万人と主張していたものを10 万人以上と修正するなど意義はあったと述べ、核兵器のない世界を実現しなければならないと訴えました。
今後も続けたい 被爆体験を聞く貴重な機会
閉会の挨拶で小熊清史世話人副代表は、被爆の実体験を聞くことは年々難しくなってきているが、来年も がんばりたい。この悲しみ、苦しみを伝えていかなければいけないと述べました。